大海軍計画(1936年)

アメリカの大統領・フランクリン・ルーズベルト口では海軍軍縮への希望を表明しながら、実際には大建艦計画を支持していた
昭和11年春、アメリカ政府が平時において史上最高額の500億ドルを超える海軍予算を要求した。この年、アメリカの建艦計画はすでに136万8千トンに達し、同年末には空母3、巡洋艦11、駆逐艦63、潜水艦18が建設中であり、これは「比類を絶した海軍の再生」と称されたほどであった。

このようなアメリカの大海軍計画が日本に危機感を与えたのは当然で、永野修身海相によれば、日本が建艦計画を拡張しなければ対米戦闘力は80%から60%以下に低下する計算であった。
また、昭和12年1月にはイギリスで戦艦プリンス・オブ・ウェールズ及びレパルス二隻の建造が開始されるや、これに対抗してアメリカでも戦艦2隻が建造されることになった。
そして、同年、日本でも世界最大級の戦艦二隻「大和」及び「武蔵」の建造が竣工されたのであり、ワシントン会議以来抑制されてきた海軍競争が開始されたのである。

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参考文献 歴史年表