「アメリカの鏡・日本」(ヘレン・ミアーズ著)

かの有名なヘレン・ミアーズ女史は、終戦間もない1948年、「アメリカの鏡・日本」という名著を刊行した。マッカーサーは占領が終わらなければ、日本人にこれを日本語で読ませてはならないと、日本語版の出版申請を却下していた。

その結論を一言でいえば、アメリカが行っていたことは、日本という鏡に映った欧米列強自身の姿であるということだ。
ミアーズ女史によれば、日本が目指した「大東亜共栄圏」は、すでに欧米植民地主義による「共栄圏」になっていた。この戦いは日本がアジアを代表して植民地宗主国連合に対する「革命戦争」だった。欧米列強が日本を許せなかったのは、自分たちが「暴虐によって」、せっかく分割支配している既得の経済圏を、日本が力で解放しようとした点にあった。つまり、白人文明国の世界支配に逆らうとは許せないということだ。つまり自分たちの泥棒したものを横取りするとは何事だということである。

東京裁判は、日本をあの手この手で裁こうとしたが、その”罪状”は全部、それまで連合国が行ってきたことだった。これをはっきりと書いたのがこの本である。

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参考文献 歴史年表