ラジャー・ダト・ノンチック氏の詩
マレーシアの元上院議員が書いた詩の一部。
かつて 日本人は 親切でこころ豊かだった
アジアの国の誰にでも 自分のことのように 一生懸命つくしてくれた

何千万人もの人のなかには 少しは変な人もいたし おこりんぼやわがままな人もいた
自分の考えをおしつけて いばってばかりいる人だって いなかったわけじゃない

でも その頃の日本人は
そんな少しの いやなことや 不愉快さを越えて
おおらかで まじめで 希望に満ちて明るかった

戦後の日本人は 自分たち日本人のことを 悪者だと思い込まされた
学校も ジャーナリズムも そうだとしか教えなかったから
まじめに 自分たちの父祖や先輩は 悪いことばかりした残酷無情な
ひどい人たちだったと 思っているようだ

だから アジアの国に行ったらひたすら ペコペコあやまって
私たちはそんなことはいたしませんと 言えばよいと思っている

そのくせ 経済力がついてきて 技術が向上してくると
自分の国や自分までが えらいと思うようになってきて
うわべや 口先では 済まなかった悪かったと言いながら
ひとりよがりの 自分本位の えらそうな態度をする
そんな今の日本人が心配だ 

本当に どうなっちまったんだろう 日本人はそんなはずじゃなかったのに
本当の日本人を知っているわたしたちは 今は いつも 歯がゆくてくやしい思いをする

自分のことや 自分の会社の利益ばかり考えて
こせこせと 身勝手な行動ばかりしている
ヒョロヒョロの日本人は これが本当の日本人なのだろうか

自分たちだけで集まっては 自分たちだけの楽しみやぜいたくにふけりながら
自分がお世話になって住んでいる 自分の会社が仕事をしている その国と国民のことを
さげすんだ目で見たり バカにしたりする
 
こんなひとたちと 本当に仲良くしてゆけるだろうか
どうして どうして日本人は こんなになってしまったんだ

(土生良樹氏著『日本人よありがとう−マレーシアはこうして独立した』)より)

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