ナチス、ナチズム

ナチスとはナチ党員ではなく、ナチズムの信奉者のこと。ナチは単数、ナチスは複数である。

ナチズムとは保守的な国家主義と進歩的な社会主義を足した「国家社会主義」のこと。
ドイツのナチズムがイタリアのファシズムと異なるのは、これに北方アーリア人種の優越という人種差別(これがユダヤ人虐殺につながる)が加わっていることである。

当時のドイツにはナチ党員が800万人、人口6400万人の12.5%もいた。ナチ党員には、ナチ組織員と一般党員がいた。ナチ組織員とは、ゲシュタポ(秘密国家警察)・親衛隊などに所属している者である。ナチ党員が必ずしもすべてナチス(すなわちナチズム信奉者)というわけではなかった。
国防軍は1200万人(人口の18.8%)いた。日本軍はピーク時で300万人だった。国防軍の軍人はナチ党員になれなかった。しかし、ナチズム信奉者はおり、党員ではなかったがナチスであった軍人はたくさんいた。

ナチ党とは国民社会主義ドイツ労働者党(Nationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei)の通称。本当の略称はNSDAPで、ナチNazi(単数および形容詞)またはナチス(複数)は、ドイツの政敵や欧米の反ヒトラー派がこの党に与えた卑称である。今日では世界的通称としてナチおよびナチスが使用されてしまっているが、ドイツではNSが使用される。

このように非常に難解だが事実は面白い。
なんとか日本をナチズムと似たようなファシズム国家であったとしたいがためにわけのわからない説明をしている本、ホームページがやたらと多い。

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参考文献 歴史年表