ヴェノナ文書

カーター・クラークというアメリカの将軍がルーズベルトにも秘密で始めたプロジェクトで、米陸軍の超秘密の暗号解読機関が、ソ連情報部(KGB、GRU)がアメリカ国内からモスクワ本部に報告する電報を傍受・解読していた。解読作業は1943年から始まるが、45年くらいから進歩してくる。すると、国務省や財務省をはじめとする官庁のスタッフや、知識人、映画関係者、作家など広範囲にソ連のスパイが存在していることが明らかになってきた。
しかし、暗号を解読していることをソ連に知られると、国家の安全を脅かす事態になる。そこで利用されたのが、アメリカ共産党からの転向者やマッカーシー上院議員だった。彼らにソ連スパイの情報をリークし、議会で追及させるという形をとることで、暗号を解読しているという事実を隠そうとした。

  マッカーシー旋風(1950年)


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参考文献 歴史年表