支那の政治思想。天子は天命を受けて国家を統治しているから、天子の徳が衰えれば天命も革(あらた)まり、有徳者(他姓の人)が新たに王朝を創始するとするもの。 前王朝を倒して新たな天子になるのは天命であるとする思想。 自分が天に選ばれたと信じる者がそれぞれ武装集団を率いて皇帝の座を争っていただけの話。 歴代の王朝は、たいてい流民の反乱によって崩壊していった。それは中華帝国興亡の鉄則のようなものだった。たとえば、前漢の緑林、後漢の黄巾、唐の黄巣、明の流賊の乱はその好例である。このような反乱の末、「易姓革命」の原理が働いて王朝が交代していた。しかし、唐以後の王朝交代は、モンゴルの元や満州の清のように内部の易姓革命ではなく、外部からの異民族の侵入によって交替するというように様変わりしていった。 |
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