紫禁城の黄昏(Twilight in the Forbidden City)

イギリスの支那学者で清朝最後の宣統帝溥儀(ふぎ)の家庭教師を務めたイギリス人、サー・レジナルド・ジョンストンの著書で満州事変満州国建国の背景を含め、戦前の支那と満洲、そして日本との関係を知る第一級資料である。
著者のジョンストンは当時一流の支那学者であり、『ラストエンペラー』(The Last Emperor)という映画の中では、常に溥儀の脇に黒い衣服を着て立っている人物として描かれている。

この本には、溥儀自身が支那から独立し建国することを望み、その周囲の君主制主義者は日本を利用して満州国建国を企てていたことが明記されている

岩波文庫の翻訳書ではこの点を記述した部分を削除するという非常に悪質な隠蔽を行なっている。満州国建国に関係のあった清朝の人々について、虫食いのように序文から削除したり、最初の第1章から第10章までと、第16章を全部削除している。現在の支那政府(中華人民共和国)に具合の悪い個所を消し去っているのだ。

最近、中山 理氏翻訳、渡部昇一氏監修による翻訳本が出版された。これにより日本人もようやく本当の内容を知れるようになった。

  完訳 紫禁城の黄昏

この『紫禁城の黄昏』が、東京裁判に証拠書類として採用されていたら、あのような裁判は成立しなかった。もちろん、何が何でも日本を悪者に仕立て上げたかった東京裁判所は、本書を証拠資料として採用せず、却下した。

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参考文献 歴史年表