リューベック虐殺やドレスデン大虐殺でアメリカやイギリスはドイツで虐殺を繰り返したわけだが、やられたのはドイツの町だけではない。 イタリアの、ベネディクト会修道会発生の地であるモンテカッシノの修道院が、イギリス空軍のために破壊し尽くされ、中にいた修道士と避難民数百人が死んだ。 ところが、ここにいたドイツ軍の司令官は、修道院の貴重な文献などの疎開を行い、しかも、ドイツ兵は修道院の周辺に近寄ることを許さなかったのである。 ドイツ軍がそこを陣地にするのは廃墟にされてからのことである。 歴史家アーノルド・トインビーが、戦後ここを訪れたとき、自分の国の飛行機が西欧文明の母ともいうべきこの大修道院を破壊し、多くの修道士らを殺したことを知って、ショックを受けたと書き記している。 参考文献:日本史から見た日本人 昭和編(渡部昇一著) |
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