第二次上海事変における支那軍の攻撃を受け、日本政府は昭和12年(1937)8月15日、「盧溝橋事件に関する政府声明」を発表した。 その骨子は以下のとおり。
この帝国政府声明は、盧溝橋の不法射撃に端を発する今次事件の原因の所在、その推移の大要、そしてその底流に伏在する日支関係の本質及び我国の基本姿勢など、完勁(かんけい)な行文(こうぶん)のうちに説きつくしており、支那事変の発生因はこの声明に過不足なく表現されている。 この声明に関して風見書記官長は、日本政府は不拡大方針を放棄したのではなく、「華北の事態は華北だけのこととし、上海の事端は上海だけのこととしてそれぞれ解決の途は塞がれていないという期待の下に事態収拾の一日も速かならんことをひたすら祈っている」と説明し、「不拡大・現地解決」の方針に変わりないことを強調した。 参考文献:大東亜戦争への道 (中村 粲) |
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